相続の登記を司法書士に依頼せずセルフでしてみた!実際に申請した手順まとめ。

 
相続の登記・・・
 
何から進めていけば…?
依頼するにしてもどこに聞けばいいの…?(司法書士?税理士?)
 

 

そんなことさえも、最初は整理できていませんでしたが、ネットなどで調べているうちに、意外と簡タンかも?と思い始め、結果として士業などの資格なんて無い個人でも、やってみたらできたので覚え書きも兼ねて経過をまとめてみました。

 
最初から、意地でもお金をかけずにセルフでやってみようと考えていたわけではありません。

 
「 相続 」は、一生のうち一度や二度あるかないかの話しなので、プロに依頼してサクッと済ませるのも一つだとも思います。
 
相続の登記は「 司法書士 」に依頼が可能です。
 

自力での登記に向いている人
  • 不動産の分割について誰が相続するか話しはついている
  • 相続人全員の戸籍謄本や印鑑登録証明書の取得ができる
  • 遺産分割協議書に相続人全員の実印がもらえる
  • 管轄の法務局に平日に出向く時間がある(郵送でも可能)
  • Word等で簡単な書類の作成、プリントアウトができる
 
ネット上では、「チャレンジしてみたけど、結果、できなくて自力の申請はあきらめるパターンが多いので依頼はこちらへ。」的な宣伝半分の情報もありましたが、複雑なパターンではなく上記のような基本的な状況でしたら充分に自力での手続きは可能です。
 

ここでいう複雑なパターンとは、一世代以上前の名義のまま放置されていて法定相続人の特定が難しかったり人数が膨大になっているケース、相続人の間でもめているなどといった場合です。
 

今回は、私(ワードやエクセルが普通に扱える程度)が作成する書類を用意して、各戸籍等の役所での取得や法務局での登記手続きには(時間ならある)70代後半の母が出向き、一発で無事に申請できました。
 

相続の登記とは

 
そもそも、「 相続の登記 」の指す意味自体が何かもよくわかっていなくて、全ての財産を洗い出して分割割合を決めた上で、どこかに報告する必要があるのかと思っていました。
 

実際には

相続の登記 = 不動産名義の書換え

って意味でした。

不動産のみの相続手続きですね。
なので、これはこれで単独で進めていくことができます。

この時点で、預貯金やその他の遺産分割の詳細が決まっていなくてもOK。

 
決まっていたとしても相続の登記の際に提出する「 遺産分割協議書 」にそれらを記載する必要はありません。

 
ただし、相続税や二次相続の兼ね合いから、相続全体での分割割合はどうするのか・不動産は誰が相続するのが得策かを知った上で決めておくことは重要です。

不動産の登記、費用はいくら?

 
不動産の登記を業者に依頼した場合の相場は、安くて基本料が7万円くらい~トータルだと10万~20万円程度でしょうか。

基本料金に、オプション料や税抜き表記なら消費税が加算されます。

一例として、戸籍等の取得料が1件に付き2,000円などです。

出張料がかかる場合もあります。

管轄の登記所が遠方だったり不動産の数によっても加算があるかもしれません。
 
依頼する際に見極めたい比較ポイントとしては、パック料金なのか追加で加算されるのかという点です。

戸籍などの取得などできるところはセルフでする予定なら、その分の料金が格安になるか、などですね。

フルで依頼するならまるごとパック料金の方がわかりやすいということになります。

 
自身のケースだとトータルでいくらかかるのかを確認しましょう。
 

登録免許税が実費としてかかる

 

また、別途、登録免許税として、土地の評価額×0.4%の税金が実費としてかかります。これは法務局に印紙で納めます。

土地の評価額は、管轄の役所で取得する「 固定資産評価証明書 」に記載があります。

 

登録免許税の計算方法
 
持ち分が2分の1なら、かかる税金も同じ割合で持ち分にのみかかります。
 
下3桁は切り捨てになります。
 
正確な金額は申請時に法務局で計算もしてもらえますが、当日に印紙を購入するので事前にざっくり計算して現金を用意しておきましょう。

 
相続の登記申請を業者に依頼せずにセルフで済ませたとしても、この登録免許税と役所等で書類を発行する際の実費がかかります。

 

評価額の変更に注意・・・!

 
土地の評価は毎年見直され、4月1日より新評価額が適用になります。

注意
4/1を境にして登録免許税の価格が変動しますし、申請時に必要な「 固定資産評価証明書 」も最新ものが必要です。

【 登記の申請をする日 】で年度が判断されます。3月31日迄に手続きをすれば旧年度の評価証明書が有効です。

 
「 固定資産評価証明書 」の取得し直しになる切り替え時には注意が必要です。
 

相続の登記に期限はない

 
相続の登記に期限は特にありません。

登記の申請をせずに放置しておいてもお咎めもなしです。

なので一連の相続の手続きの中では後回しにしてもよいでしょう。

ですが、登記をしないまま、更に相続人が死亡してしまうと、法定相続人が増えてしまい特定するのが困難になったり、手続きが煩雑になってしまいます。

また、そのままの状態では売却もできません。

 
結論としては、慌てる必要もないですが、その他の相続関連の手続きとからめてひと括りで済ませてしまうのが役所関連に行く手間もふまえてスムーズです。
 

誰が相続すべき?税の仕組みを知り得策をとる

 

誰が相続するかで相続税の負担額が変わります。
 

ここでは、考え方としてさらっと。
 
基礎控除(3000万円)+法定代理人の数×(600万円)の控除額合計を相続の課税額が超えなければ、相続税の申告が不要なので、どのように分割しても課税面では同じと言えます。
 

二次相続を考慮する

 

相続の登記=名義を書き換える度に、登録免許税という税金が課税されることになりますし、その都度、手間も発生します。
 

承継する人の年齢や健康状態などを考慮した上で分割することも大事になってきます。
 

配偶者控除

 

相続にも配偶者控除があります。
 
財産は夫婦できずいたもの、配偶者の老後の生活を保障するため、同一世代間では次の相続までの期間が短いことなどから、配偶者が受けられる税額の軽減措置です。

相続税の配偶者控除とは、配偶者が相続した遺産のうち課税対象となるものの額が1億6,000万円までであれば、配偶者に相続税が課税されない制度です。また、1億6,000万円を超えても、配偶者の法定相続分までであれば、相続税が課税されません。

 

小規模宅地等の特例

 

「 小規模宅地等の特例 」というものが適用されます。
 

 

小規模宅地等の特例とは、被相続人と一緒に住んでいた土地を相続したのであれば330㎡までは80%減額するというものです。
 

ここでいう減額とは相続税のことです。
 
減額割合がかなり大きいので、相続税が課税されるケースの場合は、うまく利用しましょう。
 

相続の登記流れ

 

前置きが長くなってしまいましたが、相続の登記について説明します。
 
個人による執筆時点での情報ですのであくまでご参考まで…
 
不明な点は、管轄の法務局にあれこれ電話で問い合わせしましたが、とても親切&丁寧に教えてくれましたよ^^
 

STEP.1
必要書類の収集
  1. 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本(市(区)役所)
  2. 法定相続人全員の戸籍謄本(市(区)役所)
  3. 登記簿謄本(法務局)
  4. 法定相続人全員の印鑑登録証明書各1通(市(区)役所)
  5. 不動産を相続する人の住民票(市(区)役所)
  6. 固定資産評価証明書(市(区)役所・23区は都税事務所)

 
1と2+プラスαの書類を用意して、まずは「法定相続情報一覧図の写し」を作成するといろいろ便利なのでおすすめです!
 

 

3は、ステップ2での書類作成に必要なので、法務局で取得しましょう。
 
4~6は、ステップ3の登記の申請時に提出するものですが、ついでに取得すれば役所の用事が一度で済みます。
 
同時進行で、法定相続人全員に連絡して、印鑑登録証明書をそれぞれ取得しておいてもらいましょう。
 

STEP.2
添付書類の作成

リンク先は法務省のHPです。

  1. 登記申請書 ひな形および記載例
  2. 遺産分割協議書 ひな形および記載例
    遺産分割協議書のひな形は登記申請(Word)記載例の中にありました。

 
遺産分割協議書には相続人全員の実印をもらいます。
 
登記申請書には、申請する人の認め印を押印します。
 

どちらも書類が2枚にわたった場合は「 契印 」もします(各書面で使用した印鑑全て)
 

契印の押し方

 
図とは少し異なりますが、A4用紙の左上をホッチキスで止めた時にページを開いたイメージで(1枚目の裏と2枚目の表)継ぎ目に押印しました。押しずらいのでホチキス止めは押印した後にしました。
STEP.3
登記の申請
管轄の法務局では予約制での「 登記相談 」の時間に書類のチェックや登録免許税の計算をしてもらえました。この部分は空白にして持って行っても大丈夫です。
 

 
概算で見積った登録免許税の印紙代を用意していく。

固定資産の評価証明書の返却を希望する際は申請時にコピーと合わせていったん提出します。

STEP.4
識別情報発行
10日程度で発行されるので指定日以降に受取りに行きます。
 
法務局へは最低3回の訪問で完了します。
 
万が一、書類の不備や不足があっても丁寧に教えてもらえるので、修正して再チャレンジすればいいだけ、と考えるなら自力でやってみて損することはないかと思います^^
 

相続の登記、申請時の書類一覧

 

 

  • 法定相続情報一覧図の写し(または全員の戸籍)
  • 登記簿謄本
  • 法定相続人全員の印鑑登録証明書各1通
  • 不動産を相続する人の住民票(マイナンバーの記載ないもの)
  • 固定資産の評価証明書
  • 登記申請書(認め印+契印)
  • 遺産分割協議書(実印+契印)
  • 登録免許税の実費
  • (念のため)印鑑
  • (権利証)所有者の住所表示に変更無ければ不要
  • (委任状)申請人以外の人が窓口に行く場合
 
上記は、実際に申請が通過した際のものですが、資格のない個人の情報ということをご了承ください。来所前に管轄の法務局に電話等で確認されることをおすすめします。
 

識別情報とは

 
登記識別情報とは「 登記済権利証 」いわゆる権利証に代わるもので、平成18年以降に取り入れられた制度です。
 
登記済権利証と異なる点は「 情報 」ということです。

英数字の組み合わせ(情報)が目隠しシールで隠された状態で記載されています。

この「 情報 」は他人に見せたり知られたり、コピーをとられるなどは厳禁です!

原本が手元にあっても盗まれたと同じ状況になります。
 

識別情報の保管の仕方
 
登記識別情報通知に記載の情報(英数字の組み合わせ)は、目隠しシールや袋とじなどで見えない状態ですが、この情報は自身で把握する必要はありません。
 
そのままの状態で書面自体を大事に保管しておきましょう。
 
また、悪用を防ぐためにも実印と分けて保管することをおすすめします。
 

相続登記を自分でやってみよう、という方のお役に少しでもたてれば嬉しいです。

 
 

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